親子関係不存在について

先週、テレビのニュースやワイドショーでは芸能人の親子関係不存在の話題で盛り上がっていましたね。

元光GENJIの大沢さんが、息子さんと自分の血の繋がりが無いことがDNA鑑定で分かり、
裁判で大沢さんと息子さんの間に親子関係はないことが確定しました。

民法第772条2項では、
「婚姻成立の日から200日を経過した後に生まれた子は、
婚姻中に懐胎したものと推定する。」(一部抜粋)とされています。
要するに、201日目以降に生まれた子は夫の子、というわけです。

今回の大沢さんの裁判の場合、
婚姻成立からちょうど200日目に息子さんが生まれたので、
実に微妙ですが上記の条文が適用されず、摘出推定は働きません。

そして、DNA鑑定の結果も親子関係0%とのことでしたので、
大沢さんは裁判に踏み切ったのではないかとの報道がなされていました。

昨年の最高裁で、
「生物学上の父子関係が認められないことが科学的に明らかになったとしても、
子の身分関係の法的安定を保持する必要が当然になくなるものではないから、
嫡出の推定が及ばなくなるものとはいえない」(一部抜粋)
という判決が下された裁判がありました。

つまり最高裁は「血のつながりが無くても簡単に親子関係を取り消すことはできない」
というスタンスでいたと考えられますが、
ここにきて大沢さんの不存在確認の訴えが認められたわけです。

状況からしたら、認められて当然という気もしますが、
息子さんの立場から考えると、とても気の毒に思います。

大沢夫妻は妊娠三ヶ月で籍を入れたそうですが、
よく聞く授かり婚だったら、そのようなことは普通にあることですよね。

それぞれの諸事情によりこのような悲しい裁判を起こすに至ることもあるでしょうが、
トラブルにならないようにしたいものです。
一番苦しいのはまぎれもなく「子」自身なのですから。

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